昨今では、多くの企業が自社のホームページを持ってウェブからの問い合わせを増やそうとしています。
しかし、ホームページからの問い合わせが増えないと悩んでいる方は非常に多く、「どこから見直しをすればよいか分からない」という声をよく聞きます。
そこで今回は、ホームページからの問い合わせ率を見直す手順について解説します。
ホームページを構成する主要な要素である
- トップページ、
- サービス紹介ページ
- 問い合わせページ
- ブログページ
の4つに分けて、それぞれで見直すべきポイントを紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
トップページの見直しポイント
まずは、トップページの見直しポイントについて紹介します。
ホームページの顔と言えるトップページは、ユーザーがそのウェブサイトに対して持つ印象を大きく左右する重要な役割を担っています。
どのように見直していけばよいか、みていきましょう。
ファーストビュー
ファーストビューとは、ユーザーがウェブサイトにアクセスした時に最初に目に入る部分のことです。
多くの場合は、トップページの上部が該当します。
ホームページには、「3秒ルール」と呼ばれるものがあります。
これは、ウェブサイトに訪問したユーザーが、最初の3秒でそのウェブサイトを見るかどうかを決めてしまうというものです。
つまり、ファーストビューで自社のターゲットとなるユーザーの興味を惹きつけなければ、他のページにいくら手を加えても見てもらえない可能性があるということです。
ファーストビューに入ることの多い情報
ファーストビューに取り入れられる要素として多いのは以下の4つです。
- ヘッダー
- キャッチコピー
- 広告
- 新着情報
しかし、これらの情報を詰め込みすぎてしまうと、どれを見ればよいのかユーザーが迷ってしまいますし、煩雑で分かりにくいホームページだという印象を持ってしまって、ユーザーが離れていってしまう原因になります。
ファーストビューは引き算で考える
ファーストビューに表示するのは、ヘッダーとキャッチコピーだけに絞ってしまい、他の情報は思い切って別の場所に移動させるなど、引き算を意識しましょう。
文字も少なく端的にまとめる
ファーストビューには、会社や商品、サービスの特徴が直感的に分かりやすいようにイメージ画像や動画を使用することをおすすめします。
また、文字を使用するときには、文字サイズを大きくし、文字数も少なくして端的にアピールポイントをまとめることを意識してください。
グローバルナビゲーション
グローバルナビゲーションとは、ウェブサイト内の全てのページで共通して表示されているメニューのことです。
多くのウェブサイトではヘッダー部分に設置されており、常にユーザーの目に触れるものとなっています。
グローバルナビゲーションの役割は、ユーザーがウェブサイトの全体像を把握することや、見たいと思ったメニューへ誘導するというものです。
多くの場合は、トップページを見たユーザーがウェブサイト内の別のページへ遷移するために利用します。
グローバルナビは5から7が最適
グローバルナビゲーションに表示されているメニューが多すぎると、ユーザーは全体像が分からずに混乱してしまい、見たいと思ったページに辿り着きにくくなってしまいます。
せっかくファーストビューを見て興味を持ってくれたユーザーが、見たいページへ遷移できずにストレスを感じて離れてしまう可能性もあるので、サイトの使い勝手を向上させるためにも工夫しなければなりません。
グローバルナビゲーションに表示するメニューの項目数は、5~7つが記憶に留まりやすいため、最適だと言われています。見直してみてはいかがでしょうか。
サービス紹介ページの見直しポイント
次に紹介するのは、商品やサービスの特徴やメリットを伝えるための、サービス紹介ページの見直しポイントです。ホームページの核となる部分であり、ここでいかにユーザーに訴求できるかが、問い合わせ率を向上させるための鍵となります。どこを見直すべきなのかみていきましょう。
なぜ選ばれるのかを伝える
商品やサービスの特徴だけを述べているサービス紹介ページは、意外にも多く存在しています。
しかし、ユーザーが本当に知りたいことは、その商品やサービス自体ではなくて、自分にとってのメリットです。
そこを伝えないまま終わってしまうと、ユーザーは問い合わせをしたいとは思ってくれないでしょう。
ネガティブな面も伝える
ポジティブな面だけを書き連ねるのではなく、ネガティブな面についても書くことで、ユーザーから信頼してもらいやすくなります。
商品やサービスの良い部分だけを書いているウェブサイトに対して、「本当だろうか?」と疑ってしまったことはないでしょうか。
特徴やメリットなどのポジティブな面も、他社製品と比べて劣っている点などのネガティブな面もさらけ出すことによって、ユーザーは商品やサービスを選定するために必要な情報を得ることができます。
そのうえで、自社の商品やサービスはこういったユーザーに選んでもらってるという理由を伝えれば、同じ要素を持ったユーザーからは選んでもらいやすくなるでしょう。
ネガティブな面を伝えることへの抵抗感はあると思います。
しかし、すべてのデメリットをそのまま書く必要はありません。ポジティブに変えられる内容を1つでもいいので、選んで伝えれば良いのです。疑いやすくなってしまうユーザーの気持ちを理解して、それに寄り添ったPRを実施してみてはいかがでしょうか。
口コミや導入事例を掲載する
商品やサービスの魅力は、自社が語るよりも第三者の目線を入れる方がより効果的にユーザーに伝わります。ECサイトでレビューを見てから商品を購入するか判断したり、他にどんな会社がそのサービスを利用しているのかを知ってから導入するか決めたという経験があるのではないでしょうか。
メッセージの信頼性を高める意味でも、口コミの掲載や、導入済みの企業名やロゴを掲載することをおすすめします。現状の自社のサービス紹介ページにこれらがない場合は、ぜひ取り入れてみてください。
また、導入事例という形で、ユーザーの声を元にした商品選定から購入後までの一通りの流れを掲載することも良いPRになるでしょう。
- どんなユーザーが使っているのか
- なぜその商品を選んだのか
- 購入決定後の流れはどうなるのか
- 実際に購入したユーザーの口コミ
上記のようなユーザーが知りたい情報を導入事例によってまとめて伝えることができるので、ユーザーの不安を取り除くことができます。
口コミや導入事例を掲載するためには、アンケートやインタビューなどを実施して、お客様の生の声を集める必要があります。自社の商品やサービスの改善にも役立つので、もし実施していなければ、実施してみてはいかがでしょうか。
問い合わせページの見直しポイント
問い合わせページは、ユーザーからの問い合わせに直接関わるページになります。
他のページに比べると見直しポイントは少ないように感じるかもしれませんが、そんなことはありません。
問い合わせページの使い勝手によっては、ユーザーが離れていってしまう可能性もあるのです。どこを見直すべきなのか、みていきましょう。
入力フォームの最適化
他のウェブサイトの入力フォームを入力する時に、面倒だと感じたことはないでしょうか。
ユーザーは、入力フォームへの入力が手間だったり、エラーが出てしまうと途端に離れていってしまうものです。入力フォームはシンプルに見えますが実は奥が深く、改善すべきポイントがたくさんあります。
入力フォームの最適化は、EFO(Entry Form Organization)と呼ばれています。問い合わせフォームを最適化して、ユーザーからの問い合わせ率を向上させる取り組みであり、次のような観点で見直しを行っていきます。
- 入力項目は最低限にし、必須項目を分かりやすくする
- 入力ミスをしても、リセットされないようにする
- 入力ミスはその場で指摘するようにする
- 入力例を薄く表示するなどして、入力内容が分かりやすいようにする
- 入力ボックスは不必要に分割せず、まとめる
- ボタンを押すと何が起こるのかを分かりやすく記載する
EFOを実施する際には、ユーザー目線になって考えるのが基本です。特に入力項目については、出来るだけ多くのユーザー情報を知りたいと思う気持ちは理解できますが、ユーザー目線になると入力項目が多ければ多いほどストレスに感じてしまいます。
自分がユーザーとして使った場合を想像しながら、改善をするようにしてください。
ブログページの見直しポイント
現在はコンテンツマーケティングの時代だと言われています。自社のウェブサイト内にブログページを作って、ユーザーに役立つコンテンツを掲載している方も多いのではないでしょうか。ここでは、ブログページの見直しポイントを紹介していきます。
コンテンツの質を高める
ブログページにおいては、検索エンジンでの上位表示を狙ってコンテンツを掲載するSEOを実施することになります。SEOにおいて重要なのは、コンテンツの質です。
そのキーワードで検索するユーザーのニーズを汲み取り、そのニーズを最大限満たすことのできる良質なコンテンツを作成することができれば、検索エンジンによって評価されて上位表示されるようになります。
上位表示されれば、ウェブサイトへの集客率は飛躍的に向上し、問い合わせも増えることでしょう。
コンテンツの質の高さを測る指標としては、次の3点があります。自社のコンテンツがこれらを満たしているかどうかを見直してみてください。
ポイント1:専門性
問題が解決できる、新しい情報を得られる、欲しい情報が網羅されているといったように、ユーザーにとって価値の高い情報が含まれていること
ポイント2:権威性
信頼できる第三者から評価されているコンテンツであること(被リンクが多いこと)
ポイント3:信頼性
コピーや模倣ではなくオリジナルのコンテンツであり、信頼出来る情報であること
適切なCTAの設置
ブログページを見たユーザーを問い合わせに誘導するためには、CTAを意識しなければなりません。
CTAは「Call To Action」の略称で、Webサイトに訪問したユーザーをその後にとってもらいたい行動に誘導することを指します。
CTAが設置されていなければ、ブログを見て関心を持ったユーザーがそのまま離れていってしまう可能性が高くなります。
「問い合わせ」ボタンや「資料請求」ボタンなどのCTAを忘れずに設置するようにしましょう。通常は、コンテンツを読み終わった後に設置しますが、サイドバーとして常に表示したり、ポップアップで表示したりと様々なパターンがあります。
ただし、CTAの基本は1ページにつき1つです。
コンテンツを読んだ後にユーザーにとってほしい行動は1つだけに絞り、その内容に合わせたCTAを設置しましょう。いくつもCTAがあると、ユーザーが混乱してしまう原因になるので、詰め込みすぎないように注意してください。
見直しによって問い合わせの絶えないホームページへ
本記事では、トップページ、サービス紹介ページ、問い合わせページ、ブログページのそれぞれで、問い合わせ率を上げるために見直すべきポイントを紹介してきました。
本記事を参考にして、自社のホームページで見直さなければならないポイントが明確になり、改善を進めていただければ嬉しいです。
ホームページの見直しには終わりがありません。常に改善すべきポイントはあるという意識を持ち、問い合わせ率を増やすためにはどうしたらいいかを考えるようにしてください。