ウェブ広告を出しているにも関わらず、問い合わせや売上に繋がらず、成果が出ないお悩みはありませんか?
また、ウェブ広告で成功するためのポイントや、広告をどういった指標でチェックすれば良いかわからないという声もよく耳にします。
実は、ウェブ広告での成功は、たった一つのポイントを徹底しているかどうかが大きく鍵を握っているんです。
今回の記事では、ウェブ広告を成功させるポイントと失敗例や、具体的な目標の立て方をお伝えしますね。
ウェブ広告を成功させている企業の特徴
ウェブ広告で集客や売上拡大に成功している企業の特徴は、数値を細かく分析して常に改善を繰り返していることです。
ウェブ広告は、様々な数値が細かく計測できます。
だからこそ、各指標ごとに目標を細かく設定して、改善ポイントを追求することで広告効果を高めやすくなるんですね。
もし、目標を曖昧に設定したまま進めてしまうと、どの指標がどのぐらいの数値であればOKなのか判断が付かなくなり、貴重な広告費を無駄にしてしまいます。
いわゆるPDCAサイクルを回しながら、ビジネスの目標とリンクさせて、ウェブ広告の費用対効果を高めていきましょう。
ウェブ広告のプランニングは詳細に!
ウェブ広告のプランニングは、各指標ごとに目標値を設定してください。
各指標の目標を達成すれば、全体の目標も達成出来るという形が理想です。
具体例で目標設定を解説!
ウェブ広告の目標設定は、KGIとKPIの関係を使うと理解しやすくなります。
KGIは、key goal indicator(キーゴールインジケーター)の略で、一番大きな目標を指します。
KPIは、key performance indicator(キーパフォーマンスインジケーター)の略で、KGIを達成するためのポイントを指します。
例えば、商品単価5,000円のアイテムで新規顧客売上を単月で500万円作る場合を考えましょう。
まず、このビジネスのKGIは、単月500万の売上となります。
また、単価が5,000円なので、必要な顧客数は1,000人です。
つまり、KPIは、1,000人の顧客数となります。
更に詳しく考えてみましょう
1,000人の顧客数を実現するためには、どのぐらいのユーザーにウェブ広告を届ける必要があるでしょうか?
仮に、広告を見たユーザーの購入率が1%の場合は、100,000人が広告を見れば1,000人が購入してくれる計算になります。
100,000人に広告を届けることもKPIとして設定できます。
まとめると、KGIである500万円の売上を達成するためには、商品単価が5,000円で1%の購入率の場合、100,000人に広告を見せる必要があることとなります。
詳細なKPIを設定すると、目標達成のために何を行えば良いかが把握しやすいですよね。
ウェブ広告で成功している企業は、細かい目標設定で、改善するポイントをスピーディーに見つけて対策しています。
ウェブ広告で成果が出ない企業の特徴
ウェブ広告で成果が出ない企業は、KGIやKPIの設定が曖昧なことがほとんどです。
軸となる指標をしっかり決めないと、ウェブ広告の効果を把握することが出来ません。
PDCAサイクルで言うところのC(チェック)の部分が抜けている状態なので、現状の広告の効果も把握出来ず、どう改善すれば良いかもわからなくなります。
ウェブ広告を出しても失敗する企業の共通点
ウェブ広告の効果が思ったようにいかず、失敗している企業には、いくつか共通点があります。
1.広告代理店に丸投げになっている
広告施策を全て代理店に丸投げしていると、ウェブ広告が上手く行かないことがほとんどです。
自社のビジネス状況やリソース、他のプロジェクトとの関係性などは、外部の協力会社である広告代理店には見えません。
ビジネスの目標を達成するために、社内関係者の調整などを行うのは自分たちという意識が必要です。
広告の部分については、プロである広告代理店の手を借りて、自社のビジネスはしっかりと自分たちでコントロールしていきましょう。
2.ウェブ広告のプランニングに根拠がない
ウェブ広告の目標設定は、根拠が無ければただの願望でしかありません。
例えば、今までの広告の実績で、ウェブページからの問合せ率(これをCVRと言います)が1%だとします。
CVRが1%だと、100クリックが起きれば1人購入してくれるという計算になります。
1クリックあたりの料金(これをCPCと言います)を100円とすると、1件あたりの獲得単価は10,000円になります。
しかし、広告のプランニングの際に実績を無視して良い数字を出してしまいがちです。
CVRを2%に設定すると、同じ広告費で2件の獲得となり、獲得単価は5,000円になります。
願望だけでプランニングすると、ほとんどの場合は、効果が悪いと判断されてしまいます。
ウェブ広告のプランニングは、実績や市場の状況を含めて、現実的な数値で組んでいきましょう。
効率優先過ぎると広告効果は悪化する!?
突然ですが、以下の場合はどの広告を一番評価するか考えてみてください。
- ユーザーが、Aの広告で商品情報に初めて接触します。
- 次に、Bの広告で商品の情報を更に理解しました。
- 最後に、Cの広告で商品を購入しました。
いかがでしょうか?
広告として評価されやすいのは、獲得が直接起こったCの広告ですよね。
では、AやBの広告は止めて、Cにだけ広告費を投下すると、広告効果は上がるでしょうか?
答えはNOです。
なぜなら、Aで初回接触して、Bで商品理解をしたからこその購入だからです。
購入の一連の流れを考える
商品購入に至るまでの一連の流れを、アトリビューションと呼びます。
「どの広告を初回接触に使い、どの広告で商品理解を深めて、どの広告で刈り取るか」というアトリビューション分析は、今では広告業界で当たり前の概念となっています。
広告の配信の仕方にも同じことが言えます。
認知を広げる広告(純広告、DSP、アドネットワークなど)は配信せず、検索結果に表示されるリスティングのみ実施している企業も多く見受けられます。
しかし、リスティングはユーザーが検索しないと表示されません。ユーザーは、そもそも商品を知っていないと検索は出来ないですよね。
つまり、認知を広げるからこそリスティングで刈り取れるので、バランスを崩してしまうと全体の広告効果も落ちてしまいます。
web広告プランニングの3つのポイント
ウェブ広告のプランニングは、しっかりした情報や想定を元にシミュレーションしましょう。
「何となくこうなりそう」という数字の辻褄合わせでは、正しいプランニングとは言えません。
現役のweb担当者から、プランニングをする上での3つのチェックポイントと具体例をお伝えします。
ポイント1:どれだけの人に情報が届くか?
広告をプランニングする時の1つ目のポイントは、「この媒体に広告を出すと、どれだけの人に情報を届けられるポテンシャルがあるのか」という点です。
広告で情報を届けられるポテンシャルは、媒体のPV(ページへの訪問数)や、想定imp数(広告が表示された数)をチェックすることで見えてきます。
例えば、あるページの月間PVが10,000で、広告枠が5つあるなら、そのページでは最大で50,000impあります。
ビジネスモデルとして、最大imp数が50,000impでKPIは達成出来るのかをチェック考えてみましょう。
仮に、50,000impではKPIの達成が難しい場合は、出稿する枠を増やしたり、他の媒体に広告出稿するなど、数を担保するように対策を取りましょう。
ポイント2:収支シミュレーション
ウェブ広告のシミュレーションをする際の、2つ目にチェックすべきポイントは、収支に関わる部分です。
まずは、コストである広告費の部分をシミュレーションしましょう。
50,000impでクリック率が5%の場合は、2,500クリックが生まれます。
クリック単価が50円とすると、125,000円の広告費がかかります。
次に、獲得件数をシミュレーションします。
LPに到達したユーザーの購入率が1%だと、2,500クリックから25件の獲得が起こります。
つまり、125,000円のコストで25件の獲得が得られ、獲得単価は5,000円となります。
ポイント3:ビジネスプランとして成り立つかを確認しよう
最後に、商品の売上や粗利と、獲得単価のバランスをチェックします。
例えば商品単価が10,000円、粗利率が50%だと、1つ売れたら5,000円の粗利が生まれます。
粗利が5,000円の商品に対して、獲得単価が5,000円ではプラスマイナスゼロとなってしまいます。
この場合に、どうやって利益を生み出すかを考えていけば、自ずとそれが達成すべきKPIとなります。
仮に、商品を紹介するLPを改善して、購入率が2%になれば購入数は50件となり、顧客獲得単価は2,500円になります。
また、CPCを25円に落とした場合は、広告費が75,000円となり、顧客獲得単価は同じく2,500円に下げられます。
広告効果を高める方法でも、コストを抑える方法でも、どちらも獲得単価を半分にするという結果には辿り着きます。
自社のリソース、媒体の出稿状況など、様々な面から、「どうすればウェブ広告の成功に繋がるか」を判断していきましょう。
さいごに
ウェブ広告を成功させている企業は、数値を正しく分析し、改善ポイントを見つけて対策をし続けているのが特徴です。
一方で、広告施策を代理店に丸投げしたり、根拠の無いプランニングや、過度に獲得効率を優先していると、ウェブ広告の失敗に繋がります。
プロに任せる所、自分たちで責任を持つ部分をしっかり見極めて、ウェブ広告を成功させてくださいね。
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