ウェブ広告を実施する時に、自社で運用して内製化するか、広告代理店に外注するかの判断はどうすれば良いのでしょうか。
自社運用も外注も、それぞれメリット・デメリットがあります。
今回はどちらを選択するべきか、その判断基準について考えていきたいと思います。
ウェブ広告を自社運用のメリット
自社で広告を運用するメリットは、大きく3つあります。
1.広告運用の経験が蓄積される
自社でウェブ広告運用を行う1つ目のメリットは、自社に経験やノウハウが蓄積されることです。
現代のプロモーションにウェブ広告は欠かせない施策となっています。
ウェブ広告の運用経験やノウハウが自社に蓄積されることは、ビジネスを成功させるための大きなメリットです。
2ビジネス状況に合わせた運用スピードをアップできる
自社でウェブ広告を運用すると、ビジネスの状況に応じて運用のスピードを上げられます。
例えば、突発的に商品が売れて、ウェブ広告の出稿量を減らさないといけない場合も、自社で運用していれば管理画面ですぐに対応できます。
また、広告の効果をチェックして、リアルタイムでクリエイティブを変更することも可能です。
しかし、代理店に広告運用を依頼していると、予算の調整や広告クリエイティブの変更なども全て依頼しないといけません。
ビジネス状況に応じた運用調整のスピードは、自社で運用しているメリットとなります。
3.外注コストがかからない
自社で広告を運用すれば、外注するコストはかからず、経費を抑えることが出来ます。
一般的に広告代理店に外注した場合は、20%ほどの代理店マージンが上乗せされます。
つまり、広告代理店に100万円分の広告施策を外注した場合は、20万円の代理店マージンとなり、120万円請求されます。
顧客獲得単価が5,000円なら、20万円の代理店マージンを広告施策に回せば、40件の顧客が追加で獲得できます。
40件の顧客が10,000円の商品を買ってくれれば、400,000円の売上が増やせます。
外注コストがかからないということは、コストを抑えられるだけでなく、広告施策での売上アップの可能性も高められるのです。
自社運用のメリットまとめ
自社で広告を運用するメリットは、ウェブ広告のノウハウを取得しながら、スピーディーに改善策を実施して、コストも抑えられるという点です。
現代のプロモーションに欠かせないウェブ広告について、自社で理解することはビジネスを行う上で有利になります。
ウェブ広告を自社で運用するデメリット
自社でウェブ広告を運用するメリットに対して、どんなデメリットがあるかチェックしましょう。
1.リソース確保が必要
自社で広告運用をする際は、担当する人員が必要となります。
社内のリソースを使うので、他の業務や人材配置の社内調整が必要となります。
2.情報収集が必要
自社で広告運用していると、情報収集の機会が失われがちです。
代理店に外注している場合は、新しい情報や効果があった事例を共有してもらえることもあります。
自社で広告運用をする担当者は、日々の業務に加えて、積極的に社外のセミナーなど情報収集を意識する必要があります。
自社で広告を運用するデメリットのまとめ
自社で広告を運用する際のデメリットは、社内リソースを使う必要があることと、情報収集を自ら行わなくてはいけない点が挙げられます。
ウェブ広告を外注するメリット
広告代理店に外注するメリットはどんなものがあるでしょうか。
1.経験が豊富なので、結果までが早い
広告代理店は、様々な案件の広告運用を実施するプロフェッショナルです。
社内に知見やノウハウが数多くたまっていて、最新の事例なども共有されています。
つまり、広告の効果を出すための材料を持っている状態で運用を行うので、結果が出るまでの期間が短くなります。
2.自社のリソースを抑えられる
広告代理店にウェブ広告運用を外注すれば、社内のリソースを使わずに済みます。
社内業務や人材配置の調整など、面倒な部分がカット出来るのは魅力的です。
また、ウェブ広告は出稿後の改善作業が必要ですが、プロである広告代理店の目線でもチェックしてくれるのは心強いです。
また退職のリクスもありません。
3.情報収集が容易
広告代理店は、様々な案件の広告運用を実施しています。
広告代理店は、自分たちのビジネス領域の他社事例や、他の領域で効果が良かったものなど、ネットには公開されていないような情報なども持っています。
開示できる情報に限りはありますが、自分たちだけでは知り得ない情報も聞くことができるので、情報収集という面でかなりメリットがあります。
4.web広告意外の相談も可能
広告代理店が、総合的にwebサービスを扱っている場合、広告意外にもウェブマーケティングに関する様々な相談をできるでしょう。
包括的なアプローチにより成果にレバレッジを掛けることもできます。
広告代理店に外注するメリットまとめ
広告のプロである広告代理店に外注するメリットは、豊富な経験から高い結果が期待できて、社内リソースを使わずに広告運用が可能となる点です。
また、情報収集やweb以外の広告の相談も可能なので、ビジネスパートナーとして幅広く協業ができます。
ウェブ広告を外注するデメリット
広告のプロフェッショナルである広告代理店に業務を外注するときにも、メリットだけでなくデメリットもあります。
チェックして、外注する際のリスクも把握しておきましょう。
1.コストがかかる
広告代理店に外注する際は、代理店マージンが必要です。
一般的には広告費用の15~20%ですが、独占メニューや特殊な条件での実施など、場合によっては増減します。
代理店マージンは、単純にコストの増加となるので、費用対効果が悪化する原因にもなり得ます。
2.外注先を選定する必要がある
広告を代理店に任せようと考えた際に、どうやって外注先を選定すれば良いかわからない場合も多いです。
基本的には、ウェブ広告を出稿する目的や予算、期間などを広告代理店に伝えて、施策とシミュレーションをプランニングしてもらう形になります。
施策については、ある程度クリエイティブや配信方法などで判断しやすくなります。
しかし、広告の効果は、実施してみないとわかりません。
シミュレーションは、広告効果の判断軸として、予想と現実のズレを把握して、改善していくための土台です。
シミュレーションや施策の質の高さは、そのまま広告代理店としての実力を表します。
外注先を検討する際は、シミュレーションの数値に違和感がないか、希望的観測が多すぎないかなどをチェックして判断するという作業が必要です。
3.自社の状況や方向性と運用方針がずれるケースもある
広告代理店は広告費が増えるにつれて代理店マージンが増えるというビジネスモデルです。
あくまで広告代理店は、預かった広告費の中で最大の効果を追求して、広告予算を増やすことが目的です。
予算があればあるほど、様々な効果検証も早く進められるので、広告代理店は注力案件として手厚くフォローしてくれます。
しかし、ビジネスの状況によっては、ウェブ広告を打たずに他に予算を投下する方が効率的な場合もありますよね。
広告予算を削減した途端、広告代理店からのフォローが適当になるといったことも耳にします。
信頼できるビジネスパートナーとして広告代理店を選定する必要があるので、評判などの情報収集にもリソースを割かなくてはいけません。
4.ノウハウが残らない
ウェブ広告を広告代理店に外注すると、自社でのリソースを割かなくて済む代わりに、ウェブ広告を「どう仮説立てて、どうチェックして、どう改善するのか」といった経験を残せません。
また、自分たちでの経験が無い分、広告代理店の施策の良し悪しの判断をする上で必要な知識も自分たちで勉強しなくてはいけません。
広告代理店に外注するデメリットまとめ
広告代理店に外注するデメリットは、代理店マージンによったコストが上がったり、選定の際にどの代理店が良いかを判断しなくてはなりません。
また、自社にノウハウは残らないので、広告についての知識は自ら学ぶ必要があります。
代理店に任せきりだと、代理店を変更したくなっても移行が難しい場合もあるので、自社でも最低限の知識は把握しておきましょう。
ウェブ広告の運用はビジネスの状況に合わせて!
自社での運用のメリットは、ノウハウの蓄積やスピーディーな運用が可能です。
一方で、自社のリソースを使ったり、情報収集しづらくなる点がデメリットです。
広告代理店での運用は、プロとしての知見を活かして、結果に繋がる施策を自社のリソースを使わずに実施できます。
しかし、あくまで広告領域の支援で、自社のビジネス全体に精通している訳ではありません。また、外注コストもかかります。
それぞれのメリットやデメリットを理解した上で、どのようにビジネスを展開していくのか、それよって判断し、御社にとって最適な方法を選択してください。
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